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Bach その2 [音楽]

「え、その1なんてあって?」

ってことですが、以前の「因果な一曲」がその1だということで…(^.^)

あのブログを書いた後に何通かメール頂いて、
「他にもバッハの良い曲があれば教えてくださいね」
とリクエスト頂きましたので、何回かに分けてジャンル別にご紹介という
コーナーというか企画を勝手に立ち上げてしまいました(笑)

というかバッハ、駄作というものがほとんどなく(と僕は思っている…)ので
紹介しようと思ったら「全集買って下さい、1100曲くらいありますけど…」
っていう無責任な回答になっちゃうので、さすがに失礼かと(-_-;)

まず、これからのバッハ企画の前提知識としてコレを覚えておいてください。

 Bachの作品は 一般的には"BWV" という番号で整理されていて、その何番かによって
 カテゴリー別に仕分けされているんですね。(最近話題の仕分けとは違います!)
 普通の作曲家だと作品○○(Op.○○)っていうように書かれた順番で
 番号が振られているんですが、ちょっとかわってますね。
 ちなみにBWVとは"Bach-Werke-Verzeichnis" (Bach Works Catalogue)ということです。
 (ヘンデルもHWVというように同じような分類をされるときもあります。)

で、今回はチェンバロ協奏曲に絞ってのご紹介…

BWV1052から1065がチェンバロ協奏曲になります、
そのうち1052から1059までが1台のチェンバロ、
1060から1065が複数台のチェンバロ用の作品です。

バッハのチェンバロ協奏曲って元々チェンバロ用だったか怪しいのが多くて、
原曲は他の楽器のための協奏曲をバッハが自分で弾きたい、
自分の息子たちと弾きたいということで自ら再構成したものが多いです。
さらには1065についてはヴィヴァルディの作品をパクって自分用に編曲!
(当時は著作権が存在しなくてヨカッタですね…訴えられますよ)

ざっくりとお薦め作品を…

・BWV1052
 コレ、誰が聞いてもカッコいいと思うんじゃないかなっていうパワフルな作品です。
 ちなみにヴァイオリンでも演奏されますけど、僕はチェンバロのほうが好き。
 ただし、かなりの難曲なので生演奏でノーミスで聴けたらラッキーですよ!

・BWV1055
 元々オーボエダモーレ(ちょっと大きめの音の柔らかいオーボエ)用に
 作曲されたものだとされています、実際にオーボエダモーレで演奏する時が多いです。
 旋律に和音が出てこないとか音階進行が多いとかいかにも管楽器用という匂いがします。

・BWV1062
 2台チェンバロの協奏曲ですが2本ヴァイオリン版もあります。
 合計20本の指で弾きまくりますから迫力はチェンバロ版のほうが勝ち、
 でもヴァイオリン版だと旋律がハッキリと聞こえてそれはそれで面白いかも。

・BWV1063
 3台チェンバロの協奏曲です、名手が3人揃わないと悲惨な結果になる恐ろしい曲です…
 YouTubeで探すとなぜか懐かしいラベック姉妹+1名での演奏が見つかります。
 ラベック姉妹の二人はフォルテピアノという楽器を弾いてます。(知らない世代?)

http://www.youtube.com/watch?v=NCTR7AQIzbw

・BWV1065
 ヴィヴァルディの4本のヴァイオリンのための協奏曲をパクった作品です(笑)
 なかなか同じ性能と音色の特性を持った楽器が4台揃わないので、
 ライブで良い演奏を聴くのは結構難しいかな~?でもカッコいいです。
 コレもラベック姉妹登場のYouTube発見!

http://www.youtube.com/watch?v=YpJIVrNsir8

 フレーズ弾き終わった後に隣のおにーちゃんに「ボクちゃん、シッカリ弾くのよ!」
 のようなプレッシャーをかける表情が笑えるけれども怖いです…

・BWV1059
 コレがかなり胡散臭い曲でして…楽譜が冒頭数小節の断片しか残っていない…
 残っている断片がBWV35という作品の冒頭と同じということで、
 そこから様々な復元がされていますがオーボエ用という説もあります。
 (ただし、この曲オーボエで吹くと間違いなく窒息してぶっ倒れますよ!)

番号順を無視してBWV1059を最後に残したのは訳がありまして…
YouTubeでかなりバッハっぽく復元した音源を見つけちゃいました~!(嬉)

http://www.youtube.com/watch?v=k_ZO9LKNBZE

元ネタとされているBWV35の楽譜が画像として流れていますので、
復元バージョンを聴きながら元ネタの楽譜と比べてみると面白いです。
元ネタそのままをチェンバロに置き換えているんじゃなくて、
「きっとバッハが自分でチェンバロ弾いて名人芸を披露するならこうなるだろう」
という解釈でかなり本格的に他の協奏曲などを意識して再現されています。
久しぶりに衝撃的な演奏でしたのでこの曲はちょっと長めの薀蓄を並べてのご紹介。

ちなみに元ネタをそのまま再現するとこんな感じ

http://www.youtube.com/watch?v=BKKgMrqBG4U

これはこれでスッキリしていて好きですけど、縦横無尽に駆け巡る醍醐味が薄いかも…



上に紹介したYouTubeからイロイロと辿っていくと、
バッハのチェンバロ協奏曲、制覇できるんじゃないかな?
バッハがヴィヴァルディをパクりをしたように逆にヴァイオリンやギターなんかに
しっかりとパクられているバージョンもあってお薦めです。

週末時間があればバッハ三昧なんて如何でしょうか?
コメント(2) 

コメント 2

piano

初めまして。私はbachが大好きです。ピアノをやっていて、平均律を好んで弾きます。バッハは音楽的にも数学的にも美しく、駄作はないですよね!
by piano (2011-02-02 21:30) 

愛の鶴

pianoさん

コメント遅くなってすいませんでした~。
Bachの楽曲をキリスト教んも象徴的数字と数学的に見ていくと
隠されたメッセージ、信仰心が見えてきますね。

それが楽譜から見えてくるようになると何倍にも演奏の幅が広がりますし、
聴いていてもココロに響くことが増えてくるんだなって思いますね。

時間があったら海外の図書館とかで自筆譜を探してみてください。
直筆の楽譜からは美術的な美しさも伺えると思いますよ!
by 愛の鶴 (2011-02-12 12:47) 

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